美容室が障がい者にやさしい場所になるためには?

こんにちは!美容院リベルタの佐々木です☆リベルタはオープン当初からバリアフリーで障がい者や高齢者を積極的に受け入れていける美容室をコンセプトに掲げてきました。ここ最近はさらに障がい児のお問合せや来店も増えて、遠方からもご来店いただいています!そこで今回は、障がい児や障がい者が美容室に気軽に足を運びたくなるような世の中をつくるために必要な事について考えてみたいと思います。

美容室は、自分を大切にし、自信を持つための場所です。しかし、障がい者にとっては、美容室に行くのが難しい場合もあります。では、どのような取り組みが必要なになってくるのでしょうか?

美容室のアクセシビリティの向上

アクセシビリティ(accessibility)とは、「近づきやすさ」「接近できること」という意味です。【どんな人でも使えるよう意識する】【使いやすいように工夫する】という意味で使用されます。美容室は障がい者の方々が近づきやすい場所であること。美容室側はどんな人でも使えるように意識すること。サロン店舗内は使いやすいように工夫すること。これがアクセシビリティの向上に繋がっていきます。

まず第一に、障がい者が美容室にアクセスしやすくするためには、店内のバリアフリー化が不可欠です。車椅子での移動が必要な方も利用できるよう、段差のない入り口や広々とした通路を設けることが重要。こうなると店舗が1階にある美容室だけに限られてしまいがちです。しかし、2階以上の店舗でもエレベーターや下までお迎えに行くなどの配慮で障がい者の方々をサポートすることはできると思います。体の状態によって様々な対応が必要にはなりますが、工夫1つで多くのお客様にご利用いただけるサロンを構築することは不可能ではないはず。

また、視覚障がい者には、点字や音声ガイダンスを導入する。聴覚障がい者には筆談や写真を見せて対応することで安心して利用できる環境を整えることができます。
リベルタにも聴覚障がいのお客様がいらっしゃいます。スマホやiPad、メモ帳で筆談しながらコミュニケーションを取ってカットさせていただいています。視覚障がいのある知人がいるのですが、彼自身も自分で美容室に行き、毎回カットをしてもらいにサロンに行っている話を聞きます。いつも綺麗な髪型をしていてとても満足そうです!

美容室のスタッフや美容師の教育

美容師さんは、障がい者のお客様に対して、適切なサポートができるよう、研修や教育が必要です。美容師に限らず、障がい者と接することはサポートやボランティア活動等に参加しない限り日常では、ほとんどないかもしれません。障がいと一言で言っても全員が同じ症状でもなければ、教科書や本である程度学べることでも、当事者をよく知るという意味では直接対応して知る他ありません。障がいの理解を深めること。これが課題になってきます。

人間誰しも初めてのものに不安を感じますよね?生まれたての赤ちゃんを抱いたことがない人にとっては壊れてしまいそうで抱きかかえるのも怖いと思ってしまう。車椅子を押したことがない人にとっては怪我させてしまわないか不安に思ってしまう。障がいがある人と接したことが無ければどうしたら不快にならないか心配になってしまう。美容室の受け入れ態勢と一緒に、スタッフ1人1人の知識と経験。これを積み重ねることによってお客様一人ひとりに寄り添ったサービスが提供できるようになります。

美容院 予約システムの見直し

障がい者にとって、美容室への予約もハードルが高い場合があります。例えば、電話での予約が難しい聴覚障がい者にとっては、オンラインやメールでの予約システムの導入が求められます。また、来店前に必要なサポートを伝えることができるよう、予約フォームにそのような欄を設けるのもいいですね!

リベルタにご予約いただいている障がい者の方々は自分で予約ができない場合はご家族からお問合せが来ることもあります。認知症や知的障がい、半身麻痺や発達障がい。そんな方々は身内の方が予約を取ってくださいます。また、若い人の下半身麻痺や車椅子のお客様は自分で予約して自分で希望を伝えてくださるため、ご本人とコミュケーションをしっかりとることができています。

ここ最近は美容院もネット予約が主流になってきました。リベルタでの予約方法はネット、電話、メール、LINEの4パターンを導入しています。予約方法の選択肢を増やしてあげることによって様々な方の対応ができるように間口を広くしています。まずは障がい者が気軽に美容室へ相談できるシステムがあると安心してくれます。

リラックスできる空間作り

障がい者にとって、美容室でのリラックスが難しい場合があります。照明や音楽の調整、また落ち着いた雰囲気作りが大切です。個室を設けることで、プライベートな空間で施術を受けられる環境を提供しましょう。また、光や臭いに敏感な方も多くいらっしゃいます。過敏な方に配慮し、無香料のシャンプーやトリートメントを用意することも喜ばれます。

私たち美容師は毎日同じ空間にいるので感覚が鈍くなっていますが、美容室は薬品臭やヘアケア剤の匂いがします。美容室はいい香りがする。そんなイメージを持っている方々がほとんどだと思いますが、その香りがいい匂いでリラックスできると思う人もいれば、苦痛を感じる臭いだと思う人もいます。

美容院の店内の香りを無臭にすることはかなり難しいかもしれませんが、入り口付近の座席で換気をしてあげる。タオル等の柔軟剤さえも苦手な方は自分のフェイスタオルや普段使っているシャンプー剤を持参してもらう。短時間で帰してあげられるようにスピーディーに施術するなどの対策でご来店いただくことも可能だと思います。

情報発信と啓発活動

障がい者が気軽に美容室を利用できるようにするためには、積極的に情報発信が求められます。美容室が障がい者に配慮したサービスを提供していることを、ウェブサイトやSNSを通じて広く知らせることが大事。また、美容室が障がい者へのサポートを学び、理解を深めるためのセミナーやイベントを開催することも、地域社会に対する貢献にもなります。

障がい者にとってSNSなどのネット配信は本当に有効的なのか?と思っている美容師さんもいるかと思います。実際に私も昔『ホームページやSNSは意味がない』と先輩に言われたことがあります。しかし、現在のリベルタはほとんどの方がネットを見てご来店いただいています。自分でスマホやパソコンをいじることができない障がい者もいますが、使いこなしている障がい者がいるのも事実。先ほど述べた視覚障がい者の知人はスマをを使ってメールもするし、パソコンを使って仕事もしています。今は音声認識で全てを検索してくれるほどスマホ機能は高性能になっています。

コラボレーション

障がい者支援団体や関連施設と連携し、より良いサービスを提供できるよう取り組みましょう。例えば、障がい者向けの美容室紹介サイトに掲載されることで、多くの障がい者に美容室の存在を知ってもらえます。多様な価値観が生まれるだけでなく、お客様とのコミュニケーションも円滑になります。

美容室リベルタは支援団体や関連施設と連携しているわけではありませんが、作業療法士や障がい施設職員のお客様もいらっしゃるため定期的に相談をさせていただきアドバイスをいただいています。また、私自身が訪問美容活動をしていることによって様々なお客様と関わっているためサロンでの受け入れ態勢も整えることができました。

今後リベルタがやりたいと思っていることは沢山あります♪障がい児の記念日や成人式をリベルタで髪を整えてサロンをスタジオにして記念写真を撮影したい!

現在は障がい児モデル事務所も存在し、その子たちのヘアメイクをしている美容師さんもいます。有名なダウン症モデルの女の子もいるほど。障がい児が脱ぎ着しやすいような服を作っているデザイナーさんも存在します。様々なコラボレーションによってもっと障がい者と関わる事を積極的にし、共存できる世の中を目指していきたいと思っています。

障がい者にやさしい美容室 まとめ

美容室は、誰もが自分を大切にし、自信を持つための場所であるべきです。障がい者が気軽に利用できる美容室を増やすことは、社会全体が多様性を受け入れ、共に成長するための重要な一歩です。アクセシビリティの向上、スタッフの教育、予約システムの見直し、リラックスできる空間作り、情報発信と啓発活動、そしてコラボレーションを通じて、障がい者にとっても安心して利用できる美容室を目指し、受け入れてくれる美容室が今後もどんどん増えてくれることを願っています。今回の記事が、美容室だけでなく、様々な場所で障がい者への配慮が進むきっかけになれば幸いです♪

埼玉県三郷市早稲田 ヘアサロン 美容室

三郷 美容院・美容室・ヘアサロン

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